何かの本を開けた時に
「胃弱の人の風邪の初期」
なんて書かれていた気がするが
じっさい風邪で香蘇散の処方を受けた方はどのくらいいるのだろうか…
出典
太平恵民和剤局方
「治四時瘟疫、傷寒」
四時(四季いつでも)の瘟疫(おんえき:急性伝染病)、傷寒を治す
う~ん...これしか書いてない(^^;)
一般的に風邪(感冒)に使う処方として麻黄湯・葛根湯・桂枝湯などがあるが
これらの処方はどれも発表剤と呼ばれる
寒邪が身体を犯し悪寒・発熱といった感冒の初期症状をあらわしたときに
その邪気を汗をかかせて外に追い出す作用がある
ところが、香蘇散にはその発表作用のある薬味が紫蘇しか入っていない
紫蘇の発表は非常に弱い
弱すぎて追い出せない…
だから胃弱の人の感冒の初期になんて書いてあるのだろう
それよりはもっと良い使い方がある
それは
胃の気滞による食欲低下
たとえば仕事をしていたらなんとなく胃がモヤモヤっとすることがないだろうか??
*胃痛・胸焼け・ゲップ・胸満などが出るほど強い場合は違います
やはり胃弱というのは正しいのだろう
このような軽い胃のモヤモヤをパーッと発散してくれるのが香蘇散の作用です☆