黄連湯と半夏瀉心湯と二日酔い

昨日飲みすぎたわけではないけれど

ビール飲んだ後に食べた担担麺の香辛料で夜間に嘔気

 (咳してちょっと酸っぱい感じが)

朝は食欲なく嘔気・下痢…

 

黄連湯を飲んだのでまとめてみました

 *吐き気がなく下痢・腹痛だけの方は他の薬が良いと思います→黄芩湯

 *参考

 傷寒貫珠集、傷寒来蘇集、傷寒遡源集

 傷寒論講義、傷寒論輯義、漢方主要処方解説、傷寒論解説(大塚)

黄連湯

傷寒論・太陽編

「傷寒、胸中有熱、胃中邪気、腹中痛、欲嘔吐者、黄連湯主之」

 傷寒、胸中に熱有り、胃中に邪気有り、腹中痛み、嘔吐せんと欲するものは、黄連湯之を主る。

 

≪胸中≫

遡源集;すでに胸膈に入り、なお未だ胃に入らず。胸は太陽に属する所なり。則ち太陽証なお未だやまず…

大塚;少陽の部位である胸中に熱があり…

講義;熱とは、少陽位の熱を謂い…

少陽と太陽と言っているが、部位としては遡源集の胸膈とするのが良い

 

≪邪気≫

遡源集;寒陰の邪気 来蘇集;邪気は即ち寒気 講義;邪気とは寒邪を謂う

寒邪で良いだろう

 

≪腹中痛≫

来蘇集;胃脘の陽は外散せず、故に腹中痛む也。

講義;胃中に寒邪あれば冷ゆる状態にあり。故に腹中痛む。

半夏瀉心湯から黄芩を去り桂枝を加えている

桂枝は陽気を発越し気の流れを正常に保つ

来蘇集の「胃脘の陽が外散せず」は桂枝により改善できることから否定できない

しかし、甘草乾姜湯が含まれているので胃中に寒邪(胃中虚冷)があることも明らか

痛みはこれによるものと考えるのが自然だろう

 

≪欲嘔吐≫

貫珠集;胃中は衝気の居する所、したがって上下昇降の用也。胃が邪を受け、其の和を失えば則ち昇降の機息は上下の道を塞ぐ。成氏の所謂「陰は昇を得ず独り其の下を治め、下寒と為し腹中痛む。陽は降を得ず独り上を治め、胸中熱と為し嘔吐せんと欲するもの是なり」

来蘇集;今胃中の寒邪膈を阻み胸中の熱降りるを得ず、故に上炎して嘔をなす

大塚;嘔吐は胸中に熱があるため

講義;胸中に熱ありて、鬱して発散する能わざる状態にあり。故に嘔吐せんと欲す

黄連が主薬であり胸中の熱を冷ます

甘草乾姜湯の”吐逆”は陽虚であるがこれをどう判断するべきか?

傷寒論太陽編29条

「~之を得て便ち厥し、咽中乾き、煩燥し、吐逆のものは甘草乾姜湯を作り之を与え、以て其の陽を復す」

 

ここで寒熱錯雑について考えてみる

身体の中に同時に寒冷と熱邪が入ったら混合するだろうか?

混ざり合えばぬるくなる!?

黄連湯の証は上熱下寒(胸中の熱と胃中の寒邪)であり甘草乾姜湯は胃に受けた寒邪(胃中虚冷)に対する処方であるから吐逆は陽虚によるものではなくやはり先哲の論理(胸中の熱)に従うべきだろう

 

【下痢】

講義;「二便に著変なき証」「両便に著変なく」「下痢性疾患にして、腹痛し嘔気ある証」

大塚;この方は胃腸炎で、下痢よりも腹痛と嘔吐を主とするものに用い、舌に厚い白苔をみることが多い

黄連湯証の下痢については表現が曖昧

出典に便の記載がないことが原因と思われるが、胃中に邪気(寒邪)があり乾姜が処方を構成していることから下痢はあるだろうと考えられる

今回は胸中の熱さ(わらわら感)が強く、心下痞(半夏瀉心湯)がなかったので黄連湯を飲んだのですが半夏瀉心湯とどちらが正解か??

今後の課題です…