熱中症・夏バテに 清暑益気湯(せいしょえっきとう)

夏のお薬の定番

 

清暑益気湯(せいしょえっきとう)

 

夏バテ・熱中症によく使われるお薬のひとつ

外感の暑邪に対して清熱(カラダを冷ます)し、汗により漏れていく津液と気を補う処方

栄養補給には脾胃(消化機能)を調える必要がある。清暑益気湯は夏バテの食欲低下にも効果を発揮します

とくに高齢者は体内水分量が少ないため夏バテを起こしやすいです

同時に血圧が上がりやすいため塩分の多い飲料を避けた方が良い

そんな方にお勧めしたい方剤です

 

テレビCM等でよくみかける『経口補水液』は

・篭った熱を冷ます働きがありません

・食欲を増す働きがありません

 

清暑益気湯のオウバクは熱を冷まし、ニンジン・ビャクジュツ・カンゾウには食欲を増す働きがあります

清暑益気湯1箱(90包)…11,340円


出典…内外傷辨惑論/脾胃論(李東垣)

 

暑傷胃気論

≪刺志論≫に云う:気虚して身熱す。之を得るは傷暑なり。熱が気を傷るが故なり。

≪痿論≫に云う:遠く行きて労倦し、大熱に逢いて渇すれば則ち陽気は内にて伐(そこ)なう。内にて伐なえば則ち熱は腎に舍(やど)る。;腎は水臓なり。今、水は火に勝ること能わず則ち骨枯れて髄虚する。足は身を任せず骨痿を発す。

故に≪下經≫に曰う:骨痿は、大熱を生ずるなり。此れ湿熱によりて痿となる。人骨をして乏しく無力せしめ、故に痿を治し独り陽明をとる。時当に長夏なれば、湿熱大いに勝り、蒸蒸として熾(さか)んなり。

人は之を感じ、多く四肢困倦、精神短少に、動作は懶(ものう)く、胸満気促、肢節沈疼す;

或は気高く喘し、身熱して煩し、心下膨痞し、小便黄にして少、大便溏にして頻;

或は痢出でること黄糜(かゆ状)、或は泔色(とぎ汁)の如し、或は渇或は渇せず、飲食を思わず、自汗出で身重し;

或は汗少なきもの、血先ず病みて気病まざるなり。その脈中に洪緩を得る。

若し湿気相搏たば、必ず之を加えて以て遅、遅は病に互換少差と雖も、其の天、暑湿にして則ち一なり。

清燥の剤を以て之を治するに宜し、之を名づけて清暑益気湯と曰う。

≪内経≫に云う:陽気は外を衛もりて固と為すなり。炅(ねっ)すれば則ち気泄れる。

今、暑邪は衛を干(おか)す、故に身熱して自ずから汗す。

黄耆・人参・甘草を以て中を補い気を益し君と為す;

甘草・橘皮・当帰身の甘辛微温は胃気を養い血脉を和し臣と為す。

蒼朮・白朮・沢瀉は滲利除湿す。

升麻・葛根の苦甘平は善く肌熱を解し、又た風を以て湿に勝るなり。

湿勝れば則ち食消さずして痞満を作す。故に炒曲(神麴)の甘辛、青皮の辛温は食を消し気を快くす。

腎は燥を悪む、急いで辛を食し以て之を潤す。故に黄柏の苦辛寒は甘味を借り熱を瀉し水虚を補うは、その化源を滋す。

五味子・麦門冬の酸甘微寒を以て天暑が庚金(肺)を傷るを救い佐と為すなり。

此の病は皆、飲食失節、労倦所傷に因る。日漸(すす)みて循り、其の脾胃を損ない、暑天に乗じて病を作すなり。

…加減法

生脈散

夫れ、脾胃虚弱の人、六七月に霖雨(ながあめ)に遇い、諸々の物皆潤い、人は汗し衣を沾(うるお)し、身重く短気し、更に湿旺に逢い、熱を助けて邪と為る。西北二方は寒清絶えん。人重く之を感ずれば則ち骨乏しく無力、其の形梦寐の間の如く朦朦として霧中に烟るが如く身有るところを知らざるなり。

聖人の立法にして夏月は補うが宜しとは、天真の元気を補い熱火を補うに非ざるなり、夏は寒を食するもの是なり。

故に人参の甘を以て気を補い、麦門冬苦寒は熱を瀉し水の源を補う。五味子の酸は燥金を清粛す。名づけて生脈散と曰う。

子小真人に云う:五月は常に五味子を服し以て五臓の気を補う。亦此の意なり。