ダイエットと一貫堂防風通聖散

「ナイシトールって効くの?」

 

と聞かれることがよくあります。

そりゃ効果があるから商品化されるのでしょうから効きますよ。

ただしあなたに合うかは問診してみなければわかりません…

 

当然ですがどの漢方薬も同じです。

漢方薬は安全で副作用がないなんて思わないでください。

万人に効いて安全なものなんてありませんよ(・.・;)

防風通聖散は便秘の方に飲んでいただくお薬ですから、そうでない方が飲めば下痢をします。

痩せるために下痢をするのは効率は良いかもしれませんが、カラダには悪そうです。 

 

そこでなぜ防風通聖散が肥満症の薬として売られているのか一貫堂の防風通聖散から考察してみたいと思います。

 

*参考図書:漢方一貫堂の世界 松本克彦著 自然社

      漢方一貫堂医学  矢数格著  医道の日本社

 

出典:宣明論

防風通聖散

防風 荊芥 麻黄 薄荷 生姜 桔梗…解表宣肺

石膏 黄芩 梔子 連翹…………………清熱解毒

大黄 芒硝 滑石…………………………蕩熱利泄

 以上袪邪(瀉法)

芍薬 当帰 川芎…………………………理血和血

白朮 甘草…………………………………健脾燥湿

 以上扶正(補法)

 

表裏双解の複合剤で表裏ともに実し風火壅盛する実熱証に用いられる。

一貫堂医学では、解毒証・瘀血証と並ぶ三大体質分類の『臓毒証』の対応方剤として防風通聖散をあてている。

 

矢数格の口訣

「臓毒とは体内のある種の毒に対する名称で病名ではない。簡単に言えば臓器の毒でいわゆる新陳代謝障害物など、その他の毒が身体の各臓器に瀰漫蓄積したものを言う。また言い換えれば、防風通聖散で治すべき病気にかかりやすい体質の者を臓毒証体質と言い、風毒・食毒・水毒・梅毒を駆逐する効能をもっているので、この四毒がすなわち臓毒に相当することになる…。」

「望診の上から言うと、防風通聖散を用うべき体質者は皮膚が黄白色を呈するものを特色とし、日本人では色白の者に多い…。」

「青年期・壮年期までは比較的健康な体質の所有者で、罹病率は低いが壮年期以後はかえって死亡率を高めるのである。なぜなら壮年期以後は臓毒(水毒・食毒)に起因する脳溢血、動脈硬化症、腎臓疾患等の危険が多いからである。」

 

 

西洋の食文化が広まったことにより日本人の生活習慣病が急増している。

肉をよく食べる欧米人は小腸の長さが短いため体内に残りにくい。

それに比べて日本人は穀物や野菜を多く食べていたため吸収に時間がかかり腸が長く出来ている。

そのため腸の長い日本人が肉食を続けると排泄までに時間がかかり腐敗した肉類により大腸癌のリスクが高まる。

男性の平均寿命が80歳を越えたと報じられていたが、寿命は今後短くなるのではないか?

80歳まで生きておられる方々はいわゆる「日本食」を摂ってこられた方々

その方々の子供世代は「ビール+から揚げ」の居酒屋メニューをたらふく食べて腹回りを大きくさせているから。

さらに近年は濃厚つけめんにスイーツをバクバク食べて糖や脂肪を蓄積している。

この栄養過多状態の腹回りを持った方が防風通聖散の適応となる。

昔で言えば贅沢病です。

今のような飽食の時代は日本人にとって初めてでしょうからどうなるのか…

 

体重を減らしたいからとむやみに飲んではいけませんよ。

上記のような臓毒体質で便秘している方が予防目的で服用するのが良いと思います。