生理前や生理中になると
「お腹が張りやすい」「ガスが溜まる」「おならが出る」・・・
などと訴える方がいます
その中で空気を吸い込みすぎていることが原因のものを
脾彎曲症候群(脾結腸曲症候群)と呼ぶそうです
この疾患はIBS(過敏性腸症候群)ガス型の方にもみられ
女性に限定したものではなく月経とイコールではないのですが
心身症の一種で神経質な性格・精神的緊張・不安が誘因となることが多い
殊に生理前や生理中には同様の状態になるため女性に起こりやすいのだと思います
参考文献
漢方医学大系 龍野一雄
意識的にか無意識にか食べ物と一緒に空気を飲み込み過ぎる
正常ならばその空気が腸から吸収され、あるいは放屁として排出されるが
あまりにも多すぎるために腸に溜まり、横行結腸から下行結腸へ移る境で折れ目になっている脾彎曲部で遮られ
横行結腸にガスが溜まり、左側腹部の膨満感、横隔膜を押し上げ、心臓を圧迫することによっておこる息苦しさ、動悸
時には左胸の肋間神経痛様の痛み、更に左肩の凝りや痛みなどを訴える
なお、ガスによる内臓の刺激によって血圧の低下、脈拍減少、呼吸数の増加なども起こる
≪治療薬≫
龍野一雄によればファーストチョイスは
小建中湯
その他、桂枝加芍薬湯・桂枝加大黄湯
水が関係するまたは水体質の場合には半夏厚朴湯・厚朴生姜半夏甘草人参湯