解熱剤を飲むほどではないけれど
37.0℃程の微熱が下がらないという相談があります
発熱と聞けばカゼ等の感染症や体内で炎症反応が起こったときに上がると一般的には解釈します
しかし漢方ではそれだけではありません
陰・陽
陰…水 形づくる 冷ます
陽…火 動かす 温める
といった相対的な比較概念があります
陰虚(陰が不足した状態)になると冷ます力が弱くなるため
相対的に陽が大きくなり熱症状が現われます
陰 < 陽
これを虚熱(偽りの熱)といい微熱を感じる方がいます
陰虚になる傾向にあるのは
・体力がない小児
・虚弱体質な成人
・更年期の体質変化
・加齢に伴い痩せてきた
といった方々です
判断のポイントは3つ「寝汗」「舌の溝」「手足のほてり」
建中湯類・桂枝加竜骨牡蠣湯・柴胡桂枝乾姜湯・酸棗仁湯
といった方剤が思い当ります
微熱とともに「疲れやすい」「疲労感」を訴える傾向にあります
この体質の方は西医に相談をしても診断基準がなく治療方法がみつかりません
「自律神経のバランスが悪い」「精神的なものではないか」などと言われ
心療内科にまわされることがよくあります
漢方を必要とする方です