膀胱炎と不眠

膀胱炎に罹りやすい方は年に何度もとおっしゃいます

癖になりやすいそうです

ご存知の通り女性に多く発症します

若い方~高齢の方まで好発年齢は特にないようです

 

感染性の炎症が抗生剤の服用で回復・完治してしまえば問題ありませんが

ときには完治せず、不快感が続く・痛みが残る・眠れないなどとおっしゃる方がおります

侮れませんね

「眠れない=睡眠導入剤」と的外れな治療を行ってはいけません

 

先日相談にいらっしゃった方の主訴は「不眠」でした

 

 

眠るときヒトは気持ちも体温も落ち着いた状態になります

・邪熱があるなら冷ます

・冷ます力(陰分)が不足しているなら補う

を根本として治療薬を選定します

 

お話を伺っていると眠れなくなったのは3日前からで

7日前から膀胱炎でクリニックを受診し抗生剤の処方を受けたとのこと

精神的な不眠の所見はなく急性のため膀胱炎の邪熱が残ったと判断

 

 Rp:五淋散 3日分

 

翌日再来局され

「昨日は本当に良く眠れました」と笑顔でご報告にいらしてくださいました

 

 

*清心蓮子飲にしなかった理由

清心蓮子飲も膀胱炎に用いる頻度の高い処方のひとつ

心気陰両虚で不眠と判断できるが蓮子・黄芩の清熱+補気補陰

急性期の熱状に対しては清熱作用が弱い

予後(再発予防)として選択したい処方

今回は心・三焦の熱を冷ます山梔子が含まれる五淋散とした

 

膀胱炎は漢方の得意疾患のひとつです

抗生剤で治らない方・何度も再発を繰り返す方

一度漢方を頼ってみてはいかがでしょうか

≪出典≫

和剤局方【治積熱】

五淋散:茯苓・当帰・黄芩・山梔子・芍薬・甘草

 

治腎気不足、膀胱有熱、水道不通、淋瀝不宣、出少起多、臍腹急痛、蓄作有時、労倦即発。

或尿如豆汁、或如砂石、或冷淋如膏、或熱淋便血、并皆治之。