柴胡桂枝湯はカゼの薬として薬局売られている
葛根湯の適応となるいわゆる「ひきはじめ」を過ぎ邪がやや裏に入ってきたとき
太陽表証…悪寒・発熱・節々の痛み
がまだ残りつつ
少陽証…吐き気・寒熱往来・胸脇苦満
が加わったようなときだ
しかしこれ以外の症状にも適応する
神経質でキチッとしていなければ嫌な性格
自分にも他人にも厳しい方の
頭脹痛・胃痛・食欲不振・吐き気など
良く効きますよ
特に胃の弱い方でストレスで痞えて食べられなくなる方に適応します
「柴胡×芍薬」の薬対で疏肝作用が働いているのはわかるが
これを提唱したのがいつの時代の誰なのでしょうか?この理論は後世方??
出典
傷寒論 辨発汗後病
「発汗多、亡陽譫語者、不可下、与柴胡桂枝湯、和其栄衛、以通津液、後自癒。」
龍野一雄
小柴胡湯を癇とし桂枝湯を上衝とすると、柴胡桂枝湯は興奮性の神経症状が強いものに使えることが判る。
条文の譫語はその極端が場合だが、そこまでいかずに癇・神経質・神経症・ヒステリーなどと呼ばれるものに使うことが屢ある。
尾台榕堂
婦人故なく憎寒し、壮熱あり、頭痛眩暈、心下支結、嘔吐悪心、支体酸軟し或は𤸷痺(くんひ)し、鬱々として人に対するを悪み、或は頻々欠伸するものは俗に之を「血の道」と謂う。此の方に宜し。
相見三郎
小柴胡湯合桂枝加芍薬湯がストレスに起因する諸症に有効である。
先日参加した勉強会にて伺ったおはなし
・四逆散(柴胡・芍薬・枳実・甘草)
ストレスを吐き出せない人…妻に何も言えない夫
・逍遙散(柴胡・芍薬・当帰・白朮・茯苓・甘草・生姜・薄荷)
自分より弱い人に吐き出す人…デパートで子供を怒鳴りつける母
・抑肝散(柴胡・芍薬・当帰・白朮・茯苓・甘草・川芎・釣藤鈎)
相手に関係なく吐き出す人…癇の強い子供・認知症の老人