消化器の症状は器質的変化が見らないけれど自覚症状はある場合があります。
そのため漢方相談いいらっしゃる方が多いもののひとつです。
今回ご紹介するのはとっても真面目な高校生の男の子の事例です。
17歳 高校2年生
年度末あたりから起床後の気持ちの悪さに悩まされる。
朝お水を飲むと胃が膨れ、吐き気とみぞおちの辺りに痛みが出てしまう。
先月胃腸科で検査をしたが異常はない。機能性ディスペプシアの診断を受け六君子湯を1か月服用。さらにタケキャブを2週間服用。しかしどちらも効果がなかった。幼いころから胃弱である。
頻度が徐々に増しており病院の薬が効かないため相談に来られた。
食後に得に気持ちが悪く朝は動けなくなって学校に行けない。
胃の不快感がでるときはのぼせを併発。症状は朝に顕著で夕方は楽になる。
食欲不振で体重3-4kg減
口がとても苦く・粘る感覚が強くある。
中途覚醒と動悸に悩まされ、熱感も強く目がさえてしまっているとのこと。
舌紅、苔白、剥落
小便正常、大便硬 1-2日に1行
お腹を診ると
心下痞硬(+++)胸脇苦満(++)腹直筋緊張(+)
私は柴胡桂枝湯という漢方薬を7日分つくってお出しした。
3日後から学校に行けるようになる。食欲も回復してきた。
7日後に伺うと中途覚醒がなくなり朝起きられるようになった。
動悸は消え、心下痞硬と胸脇苦満も減っている。
部活にも少し出られるようになった。
症状はみるみる消失し2ヵ月弱体調は安定したため排薬とした。