- 首の辺りが熱くなり汗が出てくる
- 電車の中で一人団扇であおいでいる
- イライラが止まらない
急に始まりしばらくすると止まる
こんなお悩みの相談が良く来ます。45-55歳くらいの女性にその訴えが多いです。
いわゆる更年期障害です。
ホットフラッシュと呼ぶその症状がなぜ起きるのでしょうか?
このことについて考えてみたいと思います。
老若男女誰もがみな、気・血・水をエネルギーとしてカラダを成り立たせ維持しています。
女性は12-14歳頃になると初潮を迎え月経がはじまります。
この時から子を授かることが出来るようになると同時に定期的に「血が体外へ排出される」ようになります。
月経血は自身のカラダを維持する以外の血であるため”有余の血”です。
自身のカラダを維持できないほど血が少ない方は月経も維持できず不定期になったり、停止することもあります。
30歳前後でそのエネルギーはピークを迎えその後減退していきます。
42歳を過ぎると妊娠できる可能性がさがりやがて閉経を迎えます。
閉経年齢は人によりまちまちですが、その前後5歳くらいを更年期とよび気血水のバランスが乱れやすくなります。
特に毎月排出されていた血が出て行かなくなることで体内に『古血』が残り体調を崩す方がいます。
ほてり・のぼせ・発汗・動悸・不安・不眠
このような症状は古血が残ることで血に熱が籠りやすくなったことが原因となります。
漢方ではこれを【血熱】と呼びます。
*古血が残るため血瘀を併発する場合もあります→肩・首のこりがある場合はその傾向があります
前回のブログで献血の話を書きました。
男性が血熱になりやすいのは月経がないために古血を出すことが出来ないからです。
同様の状態が更年期の女性に起こっているのです。
このため漢方薬を用いて「血熱を冷ます」とそれらの症状が抜けていきます。
ご相談を受けている感覚としては1か月以内には症状は緩和、2-3ヵ月するとかなり落ち着きます。
私はホットフラッシュをこのように考え漢方薬をおつくりしています。